一般的に資金繰りは、これから先の資金の見通しを想定するものです。
やり繰りをしながら、不測の事態に備え、対策します。
資金繰り表には、概ね3つのパターンがあります。
・日ごとの管理をする、「日次(にちじ)資金繰り表」 (日繰り表とも言います)
・月ごとの管理をする、「月次(げつじ)資金繰り表」
・長期的な資金計画に使う、「年次(ねんじ)資金繰り表」 (または年次資金計画表)
の3つです。
資金繰りの基本は、「月次資金繰り表」
一般的に「資金繰り表」という時には、「月次資金繰り表」のことを指します。
これを作るのが、資金繰りの基本です。
自社の資金状況を把握するためには、まず「月次損益計画表」と「月次資金繰り表」を作成します。
これは毎月更新します。これを作成しておくことで、例えば3か月後に資金不足が予測される場合に、早めの対応ができます。
作成期間は、業種によりますが、半年から1年分くらいで良いでしょう。
また、金融機関に融資を依頼する場合など、金融機関から「資金繰り表を出してください」と言われることがあります。
この時に求められるのも、当面の月次損益計画表と月次資金繰り表です。
当面というのは、こちらも向こう半年から1年です。
そんな悠長なことは言ってられない場合は、「日次資金繰り表」
もっと短期的な緊急ピンチ、例えば今月の支払いが厳しい時などは、半年先のことなど考えていられません。
その場合はまず、「日次資金繰り表」を作ります。
簡単にいえば、おこづかい帳のようなものです。
とりあえず日々の資金状況を確認し、どうすればピンチを乗り切れるかを検討します。
比較的簡単に回避できる場合もあれば、色々な手段を組み合わせて回避することもあります。
緊急ピンチを招いた原因にもよりますが、多くの場合、その場をしのいでも2~3か月後にまた同様のことが起きることが多いです。
回避策を実施しながら、中長期的な経営改善策も検討します。
長いスパンで計画を立てたい時、またリスケの時は「年次資金繰り表」
新規事業計画や全社的な投資計画など、中長期の経営計画を策定する場合は、「年次資金繰り表」を作成します。
また逆に、既に金融機関にリスケ(リ・スケジュールの略)を依頼してあり、経営改善計画書を策定する場合などにも、この「年次資金繰り表」を作成します。
これは、「年次計画貸借対照表」および「年次損益計画表」とセットにして策定します。
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