先輩に、「君は色気がないんだよな、惜しいなあ」と言われてしまいました。
確かに私はモテませんし、まだ独身です。仕事はきちんとやっていますので、それでいいと思っていました。
しかし面と向かってそう言われると、気になります。モテるのがそんなに大事でしょうか。
色気がないとはどういうことなのか、どうしたらいいのか、正直よく分かりません。
誰かに聞くわけにもいかず、引っかかっています・・・。
(39歳男性・会社経営)
マセ : うんうん。なるほど。「色気がない」と言われちゃいましたか。難しいですね。
ミタ : 先輩はどういう意味でおっしゃったんでしょうね。
マセ : もしかしたら、仕事一途で、生真面目な雰囲気なのかもしれないね。浮いた話もなければ、飲み屋さんで女性を口説くこともなければ、という感じかな。
嫌いなわけじゃないんだけど、そこに楽しみを見いだせないタイプの人はいるよね。
ミタ : そうですね。それは個人の性質ですし。
モテも色気も、けっこう大事です
マセ : ただ、一般的には、「異性にモテるようにする」というのは大事ですよ。
人間として若い時から人生の終盤まで、ある意味、異性の目を気にし続けるのは、僕はとても大事だと思っててね。
男性なら女性の目を、女性なら男性の目を気にする。目を気にしないところから、色気は消えていくから。
以前、新幹線のオッチャンの話、ありましたけど。人目も気にせず、靴を脱いじゃう。
周りに気遣いもなく、そういうことをしちゃうのは、色気も何もないよね。自分で放棄してるようなもんなんです。
ミタ : 確かに新幹線で靴を脱ぐオッチャンはモテる気がしませんね。それは色気がないのが原因だったんですか。
妙にモテる社長のはなし
マセ : 大阪に、知り合いの社長がいるんだけどね。僕とほぼ同い年。彼は本当によくモテるの。
あんなにモテる社長は、いまだかつて見たことがない。彼に会うたびに、どうしてそんなにモテるのか、紐解いてみるんだけど、よく分からない。
背は165センチくらい。某お笑い芸人さん似。大阪人だと、芸人さん似は強みだよね。それで面白いことを言う。あと、案外男気がある。女性には優しい。しゃべりは上手い。
でも、それだけでモテるのかなあ、とも思う。
ミタ : 何か分からないけど、圧倒的なフェロモンが出ている人はいますよね。
マセ : いるいる。彼はアパレル関係だから、女心をつかむのは上手い。僕が逆立ちしても絶対できない。
僕には全くない、女性の心をつかむ何かを持っているんだろうね。それも天性の。
ミタ : マセさんは、赤ちゃんの心はつかむから、いいんじゃないでしょうか。
マセ : うん(笑)。まあ、赤ちゃんと言わず、3歳くらいまでの子は、僕に釘付けだよね。不思議なことに。
ミタ : 謎のフェロモンでしょうね。アンパンマンと、いい勝負だと思います(笑)
奥さんがいると違うかも
マセ : 色気っていうのは、なかなか難しいんですけど、一つは、異性の目を気にしているところから出てくる仕草。
なのでね。もし結婚する気があれば、結婚するっていうのも一つの方法で。お見合いでもいいし。
「結婚なんか面倒くさい」と思ってる人はいるでしょうけど、そういう人は成功しづらいかもしれないね。そりゃ結婚は面倒なもんなんです(笑)
でもね、結婚すると、家庭を持って、奥さんを大切にしようという意識が芽生える。独身でいるのとはまた違う感覚になるよね。
あとは、奥さんが服装に関して「こういうのを着たらいいんじゃない?」と言ってくれたりする。
男性って、そういうのに無頓着なところがあるから。「着れてればいいや」くらいの感じでね。
ミタ : 分かります。
服装は結構ポイントなんです
マセ : 服装って大事でね。例えば、工務店ではユニフォームを着てる人も多くて。
左胸のところに「○○工務店」とか「○○建設」とか刺繍が入ってる、作業着の上下。しかも、その格好で夜、飲みに行ったりするわけです。
会社名が刺繍されたジャンパーを着てるのは、いわば会社の名刺を胸につけた状態で。
もちろん、何も悪さをしなきゃいいんだけど、飲みに行けば、時々は大声で笑ってみたり、酔っぱらって品のないことを言ってしまったり。多少ケンカみたいなことになったり。
会社の名前でそれをやっちゃうのは、やっぱりまずいです。
ミタ : はい。そうですね。
マセ : それより何より、仕事が終わってオフモードなんだから、やっぱり切り替えをしたいよね。
そう考えると、上手くいってる会社の社長さんは、服装にも気を配ってますね。飲む時は必ず着替えて行く。普段の仕事も、シャツにジーンズとか、ちょっと小じゃれた格好で。
ミタ : 高そうというよりは、小ざっぱりした清潔な感じの。
マセ : そう。たぶん、そこから意識が違うんだろうね。
作業着は確かに機能的だし、現場に行ったら汚れるし、ケガもするだろうし。
だけど、お客さんのところや、ショールームにも打合せに行ったりするのに、朝から晩まで作業着、それはちょっとね。たまには着替えましょうよ。
ミタ : 社長さん、もし既にオシャレさんだったら申し訳ありません。聞き流してください。
マセ : ただ、「昼間はお客さんのところに行って、現場見て、見積もりのための現調して、夕方帰ってきてからスタッフの報告を聞いて、手配の確認をして、夜になって静かになってやっと見積もり始めて、図面作って。また翌日、朝から現場行って。いつ私はオフを取ればいいんでしょう?」
そういう社長さんも多いです。
それでも、仕事があれば儲かってるはずだから、なんとか自分の時間も作ってもらって。
余裕がないとやっぱり、色気もなくなりますから。
ミタ : はい。
モテる=相手の心をつかむ、です
マセ : あと、「色気がないね」の理由としては、真面目に仕事をしているんだけど、お客さんからしたら、あまり面白味がない可能性もありますね。実用的といえば実用的で。
もちろん、それを好む人もいるのでいいんだけど、そういうお客さんは全体の1割~2割くらいかな。それだと、あまりヒットしないですよね。
例えば、注文住宅でもリフォームでも、仕事を取るには、女性のお客さまの心をつかむ、これは基本です。
それには、多少なりとも、モテる要素を持っていないと難しい部分はあります。
ただ、この場合の「モテる」って、女性に対してだけじゃないですよ。いろんな女性と付き合うとか、そういうことではなくて。
「モテようとする」っていうのは、「相手の心をつかむ」ということなんです。
ミタ : 確かに。「モテようとしない」ってことは、「相手に興味がない」ってことですもんね。
マセ : そうだよね。例えば、「リフォームをしましょう」となりました。相手は奥さん。
「内装をこういう具合に変えたいのよね」
「でしたら、こうしましょう。クロスをこう張り替えましょう。ここに棚をつけましょう」
たぶん、モテようと思わない人は、どこまでも機能的に作っちゃうんです。
ミタ : なるほど。遊び心がないというか。
機能的、悪くはないけどもの足りない
マセ : トイレなんかだと、節水タイプです、掃除不要です、音が静かです。機能面の話ばかりになっちゃって、トイレ全体を楽しい空間にするとか、そちらに視点がいかなかったりする。
お客さんからすれば、「確かにきれいなトイレにはなったけど、それだけだよね」って。
ミタ : 満足じゃなくて無難ですね。
マセ : そこで相手の趣味をちょっと聞いて。例えば「花を活けるのが好きなの」と言われた場合。
「いいですね。じゃあトイレに一輪挿しでも置けるスペースを作りましょうか」って言えれば、一気に話は盛り上がるんです。
ミタ : お客さんも嬉しいですよね。
マセ : それが、機能面ばっかりで、最初から最後まで、そんな話は出なかったとしたら。
ミタ : 相手に興味がないんですね。
マセ : それどころか、「そんなのつけたら、コスト上がりますよ」って。
ミタ : えっ。それは寂しいです。お金の問題じゃないですし。
モテは仕事につながります
マセ : まず相手に興味を持って、話を聞いて。「ニッチを作って、飾り棚をつけましょう」とか。「絵がお好きでしたら、絵を飾れる場所を作りましょう」とか。「雰囲気のある照明をつけましょう」とか、提案して。
そうやって遊び心を取り入れていくと、トイレだってお気に入りスペースに変わりますよね。
もちろん、その提案がズバリ当たる場合もあれば、好みに合わない場合もある。でも、提案が外れても、お客さまの方から、「じゃあ、こういうのはできるかしら」って言ってくれることも多いんです。
ミタ : この人は話を聞いてくれるんだ、って思えますもんね。
マセ : そう。それで、いい関係を築けて、満足度も高まる。結果的に、次の仕事につながっていくんです。
ミタ : なるほど。モテは仕事につながるんですね。
マセ : そうなんです。関係ないと思ってても、実はそんなもんだったりするんですよ。
なので、その辺りを少しだけ意識してみてもいいんじゃないでしょうか。
ミタ : はい。何かが変わるかもしれませんね。
【今回のあなたに贈る1曲】
『IT’S ONLY LOVE』 福山雅治 (1994年)
言わずと知れたモテ男の福山さん。でも失恋曲もあるのです。
異性を好きになることを怖がらないように。。。