インターネットテレビの衝撃

「元SMAPの3人衆」といえば、稲垣さん、草なぎさん、香取さんですね。
しばらく顔を見ないなあと思っていたら、11月初めの3連休にネット上で放送された「72時間ホンネテレビ」で大活躍していました。

累計視聴数が7400万、インターネットテレビでは驚異的な数字らしい。
テレビの視聴率に換算すると、1%~4%ほどとか。これらの数字の評価はネット上でも議論になっています。
ちなみにこの番組のビデオは、AbemaTVで見ることができます。

翌日の地上波テレビの情報番組では、「72時間ホンネテレビ」については全く触れられず、スポーツ新聞で取り上げられた程度でした。
まあ地上波テレビにとってインターネットテレビは競合メディアですから、無視することもあるのでしょうが、やはりジャニーズ事務所に忖度(そんたく)していると思われます。

通常、バラエティ番組は放送の2~3倍の時間をかけて収録し、その後編集するのが一般的だそうです。
「72時間ホンネテレビ」は、生放送ですから編集はなし、最初からグダグダ感満載で、とても地上波の番組品質とは比べ物にならないものでした。

ところが、案外評判が良い。

番組品質の評価はさておき、まず出演した3人が自然体であったこと。
それまで「SMAP」という作られた枠の中で自分を演出していたのが、今回は自由にしていたことがとても好印象で、多くの一般人に受け入れられたようです。

ジャニーズ事務所のテレビ業界に対する影響力が強いことくらいは、子どもでも知っています。
今回の番組企画は、その影響力の世界から飛び出し、地上波という枠から外に出ることができる可能性が大きいということが分かりました。
これからのメディアの在り方を大きく変えるポテンシャルを感じます。

忖度なしの多くの芸能人も出演した中で、最も感動的であったのは、元SMAPの森且行さんとの再会シーン。なんでも21年ぶりとか。しかも「公の場で」です。
ジャニーズに所属していたら絶対に実現しなかったでしょう。

森さんはさすが元SMAPだけあって、今でも十分オトコマエです。
香取さんと森さんの抱き合うシーンは、本当に自然体で、見ているほうも「良かったね~」と言いたくなるくらいです。

時代はいつも、新しい技術やサービスが、それまでの既得権益にすがっているものをひっくり返してきました。
地上波テレビ局の殿様商売や大手芸能事務所の傲慢な態度が、いつまで一般ユーザーから支持され続けるか、逆にこれを改革の機会と捉えられるか、楽しみです。