イギリス型とアメリカ型のスポーツ
サッカー、ラグビー、クリケットは、イギリスで生まれ発達したスポーツです。
一方、アメリカンフットボール、バスケットボール、野球などは、イギリスでできたスポーツをアレンジしたり、アメリカで作られた(「生まれた」ではない)スポーツです。
イギリス型とアメリカ型で多くの違いがあるのですが、一番大きな違いは、試合が始まってしまったら、コーチが口出し(アドバイス)できるかできないかだと思っています。
サッカーにせよ、ラグビーにせよ、いったん試合が動き出すと、プレーを中断してコーチが指示する(いわゆる「タイム」)ということはありません。
一方、アメフトやバスケットや野球は、1プレーごとに試合が止まり、そのたびにコーチが「ああせい、こうせい」と指示をだします。
ラグビーやサッカーは、プレーが始まったら基本的に選手がその場で状況を分析し、考え、最も適切な判断をくだし、行動を起こす、これを瞬時にしなければなりません。
日本でサッカーよりも野球が人気(やる方も見る方も)を得たのは、歴史的に「上意下達(じょういかたつ)」の国であり、監督やコーチが上から下に指示することを良しとする風土があったからだと思います。
アメリカ型スポーツの特徴が、日本の風土と合致したのです。
事実、私が子どもの頃は、「大きくなったら何になりたいか?」では圧倒的に「野球選手」でした。
小学生はほぼ全員、野球少年だったような気がします。
しかしこれには弊害も多くあります。
絶対的な先輩後輩の関係、非合理な練習方法、コーチの指導者としての見識や資質不足などです。
これは野球に限ったわけではなく、スポーツ全般、いや未だに社会のいたる所に存在しています。
近年は、サッカーや他のスポーツも盛んになりました。
これは社会全体が民主化し、また合理性を認識するようになったからでしょう。
では、会社の従業員は、イギリス型が良いか、アメリカ型が良いか。
私はイギリス型が良いと思います。
社内では一定の社員教育を実施して、あとは現場(営業でも、施工現場でも、事務所でも)で実践し、その日の夕方に反省会を行い、これを繰り返す。
皆さんの会社はいかがですか?