大阪都構想　散る

橋下大阪市長が唱え、実現寸前まで行きましたが、最後の最後で逆転。
反対票が上回り否決されました。

私は大阪府民でも市民でもないのですが、この件に関してはそれなりに関心を持っていました。
とはいえ、所詮東京から見ているだけで、大阪で何が起こっていたかはよく分かりません。

当初、橋下さんが大阪府知事に立候補し当選。その後、大阪都構想を発表。
大阪維新の会を結成、府知事と市長のダブル選挙で勝利。

このあたりまでは、大変戦略的だったし、「二重行政のムダを省く」「区の再編成」など、掲げていた政策にも必要感がありました。
大阪市民からも人気があったところに分かりやすいパフォーマンスもあり、当初から非常に高い支持率でした。

しかし、太陽の党との合併あたりから戦略がおかしくなってきます。
慰安婦問題での発言、敵になった人には政策論議をするのではなく罵倒するなど、メディア受けする品のない内容の報道も増えました。
また都構想の政策にも内容にかなり無理があるとの指摘も多く、徐々に論客からも距離を置かれるようになっていきました。

これらの原因は、橋下さん個人の性格か、抵抗勢力や周りからの圧力に対する自己防衛本能か、はたまた驕りか。
理由は分かりませんが、当初の戦略と人気を保持していれば、楽勝だったような気がします。

とはいえ、大阪市民がこれだけ関心を持ち、賛成反対が僅差であり、これだけ問題視されている事実は大きい。
大阪府や大阪市の行政は、真摯に無駄を省く改革を実行することを求められていると思います。