SWOT分析 -その1-
ご存知ですか?「SWOT分析」。
「スウォット」と読みます。
これは、自社の置かれている状況や強み・弱みを客観的に分析し、これからの戦略や戦術を想定するツール(道具あるいは手段)です。
このようなツールは、マーケティング分析の手法に沢山あります。
その中でもSWOT分析は比較的簡単に現状を分析し、その上で具体的な次善の策を導くことができるツールで、最近よく使われています。
SWOTとは、
Strength=強み
Weakness=弱み
Opportunity=機会
Threat=脅威
それぞれの頭文字です。
まず、わが社の「強み」と「弱み」は何だ?を、冷静かつ客観的に分析します。
これは経営計画を策定する際に必ずやっていると思います。
次に、わが社が現在主に収益を上げている事業の領域(または市場)が、これから伸びる可能性があるのか、または縮小してしまう恐れがあるのか、を分析します。
前者を「機会」といい、後者を「脅威」と呼びます。
「強み」「弱み」は自社内のことですから「内部要因」と言い、自助努力で改善できる要因と言えます。
「機会」「脅威」は「外部要因」と言い、自分たちだけでは簡単には改善しにくい要因と言えます。
東京都内の駅前商店街にある婦人服専門店を例にしてみましょう。
ノンブランド中心、中低価格ゾーンの商品が主で、ターゲットは40歳以上がメイン。
このようなケースでは、次のようなことが想定されます。
「強み」はデフレ化でも比較的買いやすい値段である、永らくここで営業しておりリピート顧客が多い、など。
「弱み」は顧客の高齢化にも関わらず新規顧客が増えない、店員も高齢化している、資金的余裕が少ない、などになります。
そして「機会」は、商店街活性化対策として区から予算がついた、鉄道が相互乗り入れを開始したことで駅利用客が増える、など。
「脅威」は駅前に大きな商業施設の計画がある、低価格ブランド店がオープンする、などが考えられます。
「強み」「弱み」「機会」「脅威」のイメージが湧いたでしょうか?
これだけでもじっくり時間をかけて検討すると、わが社が抱えている社内的な問題、環境的な問題や課題がはっきりしてきます。
ここで注意したいのは、「強み」は良い所、「弱み」は悪い所と解釈しないことです。
「強み」は、この強みをもっと活かすにはどうすれば良いか、また「弱み」は、この弱みを克服するためにはどうすれば良いか、という視点で、検討することが重要です。
また「強み」と「弱み」は裏腹の関係にあります。
社長がワンマン、は「強み」であり「弱み」でもあります。
このような場合は、「強み」は社長はアイデアと行動力がありリーダーシップがある、「弱み」は社長の片腕となる社員が育っていない、と視点を変えることです。
実際に「強み」「弱み」「機会」「脅威」を分析する場合は、もっと細かな視点が必要です。
弊社でも分析シートを用意していますので、必要な方はご一報ください。
次はクロス分析です。
(つづく)