中小企業に淘汰の波…厳しい資金繰りをなんとかしたい
昨日の日本経済新聞朝刊一面のトップに、気になる記事が掲載されていました。
「物価高・人手不足…倒産が急増、中小企業に淘汰の波」というショッキングなタイトルです。
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❝東京商工リサーチが10日発表した2023年上半期(1~6月)の倒産件数は前年同期に比べ3割増え、上期としては2020年以来、3年ぶりに4,000件台となった❞
産業別では、資材費高騰が続く建設業が前年同期比36%増の785件、円安による輸入物価高が響く製造業が37%増459件、小売業は燃料代が膨らみ25%増の434件、飲食業は人手不足で79%増の424件でした。
(出典:日本経済新聞 令和5年7月11日朝刊 一面)
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記事では、人手不足とそれに伴う人件費の高騰により人材が採用できない、エネルギー費や資材費の高騰および販売価格への転嫁不足などが原因としています。
さらに、既に始まっているコロナ禍での資金支援「ゼロゼロ融資」の返済が7月から本格化し、今後も高水準の倒産が続くと見られています。
国から出ている支援策
このような状況の中、既に資金繰りが厳しい企業も多くあると思います。
昨年9月、国から「中小企業支援パッケージNEXT」というものが発表されました。
パッケージの中身は大きく3段階のフェーズに分かれており、企業ごとの状況に応じて、それぞれのフェーズで対応します。
メインバンクで資金繰りの相談をすると、このパッケージの説明があると思います(銀行の担当者によっては十分に理解浸透していない場合もあるようです)。
また、中小企業活性化協議会も窓口となりますが、メインバンクに連絡がいきます。
自社のことは自社で方針を決める
相談に行く際の留意点です。
銀行や活性化協議会に行く前に、
・自社をどのようにしたいのか
・社長はどうしたいのか
少なくともこの2点は、方針や方向性を明確にしておきましょう。
どうしても、借りている側(企業側)の立場は弱いと思いがちです。
しかし、経営改善をしなければならないのは、どこまでも企業側です。
企業側が自社の方針を示せないようでは、金融機関の方針に沿うしかなくなります。
ですから、相談に行く前の方針検討は非常に重要です。専門家にも相談されると良いと思います。
第三者に相談、補助金の活用も
国の方針は「改善の可能性がある企業は救い、それが難しい企業は業態転換や再チャレンジへの支援をする」というものです。
どの方向を目指すにしても、社長一人で悩まず、専門家や第三者に相談することも選択肢に入れておくことが必要です。
なお、専門家に相談するための補助金を出している自治体もあります。所在地の自治体(都道府県や市区町村)の制度も調べることをおすすめします。
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