デジタル・マーケティング・セミナーの一日

ある小売業の上場会社の本部スタッフや店長を対象としたデジタル・マーケティング・セミナーの講師を依頼され、先日行ってきました。

対象者は約120名。
朝10:00から17:00まで、丸一日の長丁場です。

今回のご依頼は「わが社の売り場スタッフはマーケティングが弱いので、いま再教育をしている。さらにWebやSNSも店舗から情報発信が必要だ。そこで、『そもそもデジタル・マーケティングとは何もので、SNSはどう使えば良いか?』を説明して欲しい」というもの。

ご依頼は謹んでお受けし、その準備に入りました。
 

私は元々、マーケティングの専門家としてコンサルタントを始めました。

ただここ10年くらいのデジタル・マーケティングやWebマーケティングは、徐々にハードルが上がってきたので、「マーケティングの本質には自信があるが、そのツールであるデジタルは、得意な若い人に任せれば良い」と考えていました。

しかし2~3年前から「何か違う」と感じ始め、慌てて猛勉強しました。
その結果、分かったことは3つ。

まず、WebマーケティングやSNSはツールとして相当進化しており、その仕組みを知っているのと知らないのとでは、ものすごく差があるということ。

2つ目に、これらのツールを売っているシステム会社のマーケッターと呼ばれる人たちは、マーケティングの本質をあまり理解していないようだということ。

3つ目は、その中身となる「コンテンツ」は所詮アナログであり、マーケティングの本質を知らずしてできないこと。文章も写真も、です。
 

今回のセミナーは、「そもそもマーケティングとは何か」というおさらいからはじめ、最近のWebマーケティングで使う用語の解説、エゴサーチ、簡易のSWOT分析、主要なSNSであるFacebook、Twitter、Instagram、LINE@の特徴と使い方、そしてお客さまに知って欲しいわが社の良いところを見つけ出す、というアナログ的内容を盛りだくさん!

私の得意分野であるブレストやKJ法を使った発想法を組み合わせたもので行いました。
もちろん多くの成功事例の紹介、スマホで商品をキレイに撮る方法など、ちょっとしたワザまでご紹介。

最後に、全員に今後の進め方と感想を書いていただき終了。
評判はまずまずと言ったところでしょうか。
 

世の中はとかくデジタルツールの良さばかりを言うシステム屋さんの自称「マーケッター」があふれています。

そんな中で、「本当に必要なものはコンテンツ」であることを理解して頂きたいのが一つ。
そして「そのコンテンツは自社の中にたくさん隠れている」ことに気づいて欲しい、と願ったセミナーでした。

できるだけの準備をし全力で臨みました。120人のパワーもいただきました。
長丁場で終了後は少々喉が痛くなり、冷たいビールでほっと一息の帰り道でした。